東京都世田谷区二子玉川にて
根管治療(歯内療法)を専門に開業しております、
坂上デンタルオフィスの
坂上 斉です。
本日は根管治療後の歯の変色についてお話させていただきます。
根管治療後(歯の神経を取った後)の歯は、時間経過とともに変色していきます。
【他にも、歯を打ったり、歯質の吸収などによっても歯の変色が起こりますが、今回は根管治療後の変色についてお話します。】
このように、歯の神経を取ると、一緒に血管なども取るために歯の血液の循環がなくなります。
そうすると歯は徐々に(灰色や茶色に)変色していきます。
右上の前歯は神経を取っているため、このように時間が経つと変色してしまいます。
どの部分の歯でも起こるのですが、前歯だと特に気になります。
このような場合、削ってかぶせることもできますが、歯を多く削る必要があります。
治療法について相談した結果、
歯を漂白することによって歯の色調の改善を試みることとしました。
根管治療後、漂白を2回程度繰り返すことによって・・・
この程度まで、色調を改善することができました。
このような処置を『ウォーキングブリーチ』と言い、
根管治療に伴う処置として、当院で行うこともできます。
この処置のメリットとして
・かぶせ直す方法と比較し、歯を削る量が非常に少ない。
(これは非常に大きなメリットだと思います。)
しかし、デメリットとして
・漂白後に、数年すると後戻りすることがある。
・漂白のコントロールが難しい。
などがあります。
どの治療法にはメリットとデメリットが常にございますが、
ご自身の歯が残っていれば、多くの選択肢を後に残すことができます。
後戻りした場合にも再度、漂白する方法ができます。
また、歯の色をかぶせて合わせるのは実は難しいのですが、
漂白の場合、うまくいくと隣の歯の色味の近くまで漂白することができます。
例えば
術前
術後(漂白4回程度)
↘
このようにうまくいく場合もありますが、なかなか変わりづらい患者様もいらっしゃいます。
また、漂白の前には多くの場合に根管治療から行う必要があります。
この方法は多くの歯を同時に行う漂白とは異なる方法で、
神経が無くなっている歯に行うことができます。
神経の治療をした歯の色が気になる方や、色々な治療法について相談したい方は、
お気軽にご相談ください。
根管治療専門医によってもお手伝いできることがあるかもしれません。
坂上デンタルオフィス
坂上 斉
日付: 2015年10月7日 カテゴリ:MI修復, 根管治療, 院長ブログ and tagged ウォーキングブリーチ, 歯の変色