TOPへ戻る

お知らせ

カテゴリ: 根管治療

当院での根管治療(9)

世田谷区の二子玉川にて根管治療を専門に開業しております、

坂上デンタルオフィスの坂上斉です。

当院で行った根管治療の経過です。

患者さんは、歯茎の腫れがあり来院されました。

まずはお口の中を確認させてもらいます。すると・・・

舌側に瘻孔(ウミの出口)ができています。

レントゲンとCTも撮影させていただき、詳しく診ていきます。

根の先に黒い影があります。

CTで確認すると、根の先だけでなく、

瘻孔がある舌側の骨が垂直的に溶けて無くなっているのが分かります。

このように、初診の際はお口の中の状態とレントゲン、CT画像からわかる歯の状態を説明させていただき、治療の方針や費用、治療を行うことのリスク等をお話しします。

この患者さんについては、歯根破折の可能性や手術になる可能性が高いことを

お話ししたうえで治療を開始しました。

後日、治療1回目

被せ物、金属の土台を外し、レジンを用いて隔壁形成します。

壁を作ることで治療中の根管内に唾液や細菌の侵入をある程度防ぐことができます。

根管治療の準備ができたところで、今回は通常の根管治療に追加して、

レーザーを用いた根管の洗浄を行いました。

湾曲している根管や2つの根管が根尖で合流している形態の場合は、レーザーを用いることで

器具が届かないところまで洗浄液を行き渡らせることができます。

治療2回目(3週間後)

まずはお口の中を確認します。

歯茎にできていた瘻孔が無くなっています。

治療1回目で腫れの原因となっていた根の先までお掃除ができたため

腫れが無くなってくれました。

他の根も洗浄を行い、根の先端まで隙間なく根管充填を行います。

治療3回目(3週間後)

痛みや腫れもないとのことで、歯として使っていけるように

仮詰めをしていたところに土台を入れ、形を整えて、仮の歯を入れていきます。

このまま半年使っていただき、問題がなければかかりつけの歯医者さんで最終的な被せ物を入れてもらいます。

根管充填後 半年

患者さんは、痛みや腫れなど無く過ごせているとのこと。

経過を診るためにレントゲンとCTを撮らせていただくと

レントゲンでもCT画像でも溶けて無くなっていた骨ができてきているのがわかります。

割れているかもしれないと思われた舌側の垂直的な骨欠損も改善しています。

この方は他の歯も同じように腫れてきてしまい、根管治療を行い残すことができました。

すべての歯が治るわけではありませんが、歯を抜く前に一度拝見させていただければ

お手伝いできることがあるかもしれません。

痛みがなくても歯茎にニキビのようなできものがあるなど、

気になる症状などがあれば、ぜひご連絡いただきご相談ください。

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:根管治療, 症例, 院長ブログ and tagged , , , , , ,

当院での根管治療(8)

世田谷区の二子玉川にて根管治療を専門に開業しております、

坂上デンタルオフィスの坂上斉です。

お久しぶりになりますが、

当院で行った根管治療の経過です。

患者さんは、お近くの歯医者さんにて

「レントゲンで黒い影があり、抜歯になると思う。」

と言われ来院されました。

レントゲンを撮ると、

根の先が黒くなっています。

また、手前の根には破折した器具のような物が写っています。

CTも撮影したところ、根に沿って垂直的な黒い影があったため

根が割れていて残せないかもしれない、根管治療をして経過が悪い場合は手術になる

という旨をお話ししたうえで治療を開始しました。

破折器具が残っていても問題ないこともありますが、除去を試みます。

根の中の古い詰め物や汚れを取っていき、

破折器具も無事に取ることができました。

根管治療後半年が経った頃にレントゲンを撮らせていただくと

根の先にあった黒い部分は改善してきているようです。

CTを撮影すると3次元的に確認することができるため、

根に沿ってあった垂直的な黒い影も治ってきてくれていることがよくわかります。

また、初診の際に患者さんがおっしゃっていた浮いた感じもなくなったとのことで良かったです!

すべての歯が治るわけではありませんが、歯を抜く前に一度拝見させていただければ

お手伝いできることがあるかもしれません。

気になる症状などがあれば、ぜひご連絡いただきご相談ください。

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:根管治療, 症例, 院長ブログ and tagged , , , ,

神経を取り除くことについて

よく患者さんから「虫歯が神経に達するギリギリのところでおさまっていた場合でも神経を取り除かないといけないのでしょうか?」と聞かれます。

 歯の中には神経や血管などが通っている『歯髄』と呼ばれる部分があります。よく深いむし歯の治療では、「神経をとる」などと言われますが、実際には「神経や血管の通っている『歯髄』をとる」ということになります。深いむし歯でも歯髄の状態が良ければ、歯髄を残して治療できる場合がありますし、歯髄の状態が悪い場合には歯髄を取り除く処置が必要になることもあります。

 しかし、ここで問題なのが現代でも、歯髄の状態を正確に診査する方法がない!ということです。今の科学の力でも処置前に歯髄の状態を正確に診査し、歯髄が残せるか残せないかを100%で診断することはできません。

 むし歯はどのくらいの大きさか、冷たいものがしみるか、どんな感じでしみるのか、温かいものではどうか、歯を叩いてみたときはどうか、歯肉の状態はどうか、お口の中を細かく見て、レントゲンなどを撮影し判断します。その際に、冷たいものを押し当てたり、逆に温かいものを押し当てたり、弱い電気を流したりして歯髄の状態を探ることもあります。

 そのようにしてある程度予測をたてて、むし歯を取っていきますが、治療を始めて歯髄に近くならないと、歯髄が残せるかどうか、分からないことも多くあります。また、処置時は歯髄を残せると判断しても、後の経過をみていくと、やはり歯髄を取らなければならないことも多くあります。

 このように歯髄を残す治療は「不確実性」があります。

 当院では処置前に、歯髄が残せそうか、残せなそうか、ある程度予測し患者さんと相談してから処置を開始します。また、歯髄を残そうとしても、やはり後日、歯髄を取る処置が必要になる可能性があることもお話しし、ご了解をいただいてから処置を開始致します。うまくいく!と気楽に始めると、うまくいかない時に困ってしまうので。

 このように神経を残す処置には不確実性が、ある程度、存在します。逆に神経を取る処置は非常に高い成功率が世界的にも報告されております。それでも歯の寿命を考えると、歯髄が残せたらよいな、と思います。判断に迷うようなケースもありますが、色々な診査を行い、科学的に考え歯髄の状態を予測し、処置方針を決めていけたらと思います。

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:むし歯治療, 根管治療, 根管治療 Q&A, 根管治療前のお悩み

当院での根管治療(7)

世田谷区二子玉川にて
根管治療を専門に開院しております、
坂上デンタルオフィスの坂上斉です。

お久しぶりになりますが、
当院で行った根管治療の経過です。前回の症例の経過報告は調べたら3年ぶりでした。間が空いてしまってすみません。

他のクリニックで左下の奥歯の根管治療を行っていたようですが、なかなか治らないため、当院にご紹介いただいた患者さんです。

奥から2番目の歯 (白い壁が作ってある歯) の歯ぐきからウミが出ています。
ウミの出口からレントゲンで映る棒を入れて、レントゲン写真をとると、

レントゲンに写っている歯の1番右の歯の根の先が黒くなっており、
ウミの出口から入れた棒も1番右の歯の根の先に向かっています。1番右の歯の根の治療は行われておりません。かぶせものの下にむし歯もありそうです。

ウミの出口は奥から2番目の歯でしたが、ウミの原因の歯は1番奥の歯であると診断しました。
治療が長引くと「治療しても治らないの?抜かないとダメ?」と
不安になると思いますが、
診査、診断からもう一度やりなおすことにより改善することもあります。

今回は2番目の歯ではなく、1番奥の歯が原因と診断しなおし、根管治療をしました。

ウミの出口も治りました。この時、奥から2番目の歯の治療は行っておりません。

現在は、治療後6か月以上経っておりますが、ウミの出口も再発しておりません。かぶせものは紹介元の先生にお願いしております。

1番奥の歯の治療後、奥から2番目の歯の根管治療もご依頼いただき、
両方の歯の根管治療を行っております。

根管治療後6か月経ち、根の先の黒い影(骨が溶けている部分)も改善してきているようです。

すべての歯が治るわけではありませんが、
ご心配の方、治療が長引いている方は一度、
ご連絡いただければ、
お手伝いできることがあるかもしれません。

坂上デンタルオフィス
日本歯内療法学会 専門医
坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:根管治療, 症例, 院長ブログ

副院長の診察が始まります

坂上デンタルオフィス院長の坂上斉です。

 院長はただいま、昭和大学での学生実習に兼任講師として参加しており、木曜日を休診日としております。 診療日が減ってしまい、申し訳ございません。

 また、10月以降の月曜日に、副院長の診察を開始致します。

 副院長も根管治療(歯内療法)を専門に研鑽を積んでおり、東京医科歯科大学大学院歯髄生物学分野を修了致します。 日本歯内療法学会専門医の資格も申請中です。 月曜日限定となりますが、院長の診察よりも早く開始できる状態です。 自費の根管治療(歯内療法)となりますが、費用は取り組みやすくなっております。 使用する機材(CT、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)、ニッケルチタンファイル、ニッケルチタン用ハンドピース、もちろんラバーダムも)は院長と全く同じものです。 同じように診査、問診に時間をかけ、丁寧な治療を行ってまいります。

 副院長の診察開始に際し、根管治療(歯内療法)への知識、技術、取り組む熱意、など確認し、十分であると判断致しました。 副院長の診察もご検討いただけたら幸いです。 診察をご希望の際は、電話にてお問い合わせください。

坂上デンタルオフィス 

日本歯内療法学会専門医  坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:お知らせ, 根管治療, 院長ブログ

本年も大変お世話になりました。

世田谷区二子玉川にて根管治療を専門に開業しております、
坂上デンタルオフィスの坂上 斉です。

本年も様々な患者さんにご来院いただきました。
ありがとうございました。

私たちがお役に立てた患者さんも
お役に立てなかった患者さんも
ご来院いただき感謝しております。

お役に立てなかった患者さんの中には
「歯の根が既に折れていた患者さん」や
「歯周病の問題の患者さん」、
「根の先の炎症以外で痛くなってしまった患者さん」などが
いらっしゃいます。

私のクリニックですべて解決できれば良いのですが、
私の力だけでは解決できない問題もあります。
その様な状態が、処置前から予想できる場合には、
その旨を、なるべく分かりやすくお伝えするように
務めております。

私のクリニックで解決できる問題か?
私のクリニックでは解決できない問題か?
本当に歯が割れてしまったいるのか?
等は患者さんご自身では判断できないと思いますので、
ご来院いただければ、診査し、コメントさせていただきます。

また、当院での処置を強く希望されてご来院いただいても、
私のクリニックでは対応できない問題の場合には、
処置前に他のクリニックを紹介させていただいたり、
処置後に他のクリニックへの紹介が必要となる可能性について、
説明させていただきます。
冷たいように感じてしまうこともあるかもしれませんが、
治療後に予想できる問題については
あらかじめお伝えしておきたいと考えております。

もちろん予想できない問題が起きてしまうこともあるのですが、
そのような問題の発生を
なるべく少なくしていきたいのです。
もちろん100%予測通りにいくわけではないのですが。

高額な治療になりますので、
処置をしたからには、
なるべく患者さんにご満足いただけるように
努力してまいります。

まだまだ、いたらない点があると思います。
技術的な面や知識的な面も常に向上していきたいですし、
治療機器や材料の進化にも注意をはらう必要があります。
また、受付や電話での対応も改善の余地があろうかと思います。

少しづつですが、
改善、改良、向上して参りますので、
今後もよろしくお願い致します。

 

最後に
当院での治療の経過を一つ。
今年、ブログに上げさせていただいた症例は、
7症例目となりました。
治療させていただいた患者の皆さん、
ありがとうございました。

処置前

根管充填後

6か月後

この患者さんの場合は、
処置後、経過をみさせていただき、
根の先の黒いカゲ(炎症によって骨が溶けている部分)
が改善してまいりました。
根の先の黒いカゲは改善に6か月以上かかる場合もございます。
この患者さんの場合は非常にうまくいって、
黒いカゲが無くなり、歯を残すことができました。

来年もこのような患者さんが増えてくれるよう、
努力してまいります。
本年も大変お世話になりました。
来年もよろしくお願い致します。

坂上デンタルオフィス
日本歯内療法学会 専門医
坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:根管治療, 院長ブログ

当院での根管治療(6)

世田谷区二子玉川にて
根管治療を専門に開院しております、
坂上デンタルオフィスの坂上斉です。

久しぶりになりますが、
当院で行った根管治療の経過です。

右下の奥歯の歯ぐきが腫れた!とのことでご来院いただきました。

右下の銀色のかぶせ物の部分の歯ぐきが腫れています。
レントゲン写真をとると、

レントゲンに写っている歯の一番左の歯の根の先が黒くなっており、
骨が無くなっています。根の治療も不十分です。

腫れがひどいと
「歯を抜かないとダメかも?」と
不安になると思いますが、
今回は根管治療を行うことにより

歯ぐきの腫れもおさまりました。

治療後3か月で、根の先の黒い部分も改善しています。

歯ぐきの腫れがあっても
根の治療(根管治療)を行うことにより、
歯を残せる場合があります。

すべての歯が治るわけではありませんが、
ご心配の方は一度、
ご連絡いただければ、
お手伝いできることがあるかもしれません。

坂上デンタルオフィス
日本歯内療法学会 専門医
坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:根管治療, 院長ブログ

9月23日はプライベートセミナー

世田谷区二子玉川にて
根管治療を専門に開業しております、
坂上デンタルオフィスの坂上斉です。

9月23日(祝・土)は一日かけて
友人の先生からご依頼を受けたので、
根管治療のプライベートセミナーを行いました。

根管治療の基本的なお話から始まり、
根管治療の各ステップでの要点を説明した後、
模型を用いたラバーダム実習を行いました。

 

 

一般的なセミナーでは、
根管治療の How to をお話しすることが多いのですが、
この勉強会の主催者から、
「是非、ラバーダムの実習を詳しく!」
とご依頼いただいたので、色々、お話と実習を組んでみました。

今回参加された先生方は、
普段からラバーダムを使用している先生方だったので
やりがいもありました。
いままで知らなかったテクニックがあったようなので、
少しはお役に立てたのかな、と思っております。

土曜日、日曜日の講演は
9月23日で年内は終了ですので、
通常通り土日も開院の診療体制となっております。
それでも予約がとりにくくなっており、
迷惑をお掛けしてすみません。
ご了解の程、よろしくお願い致します。

 

坂上デンタルオフィス
日本歯内療法学会専門医
坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:根管治療, 講演会, 院長ブログ

9月は講演がたくさん

東京都世田谷区にて根管治療を専門に開業しております、
坂上デンタルオフィスの坂上です。

9月17日から18日にかけて、
私が所属している歯科の勉強会の合宿が
愛媛県松山市にて行われました。

10時から19時過ぎまでみっちり勉強させていただきました。

この会は私が専門としている、
「根管治療」以外を専門とする先生が多数参加しており、
根管治療以外のトピック
(インプラント、歯科矯正、かぶせ物、歯周病など)について
勉強することができました。

私も発表させていただき、
今回は、歯の根の問題を手術によって治す、
「歯根端切除術」についてお話しさせていただきました。
この手術は、マイクロスコープを用いる以前から行われていたのですが、
マイクロスコープを用いて、適切に行うことにより
以前よりも格段に成功率が上がった手術方法です。
勉強会参加のメンバーは皆、歯科医師ですので、
大体の術式は知っているのですが、
細かい勘所は何度も行っていないと分からないものですので、
勘所や気を付けるべき点などについて
お話しさせていただきました。

その後は道後温泉に行ったのですが、
そこでも歯の話をしていたような気がします。

年に一度の合宿なので、
皆、思い思いに歯科について語らいました。
来年もあれば参加したいと思います。

患者さんには
土日の診療日が少なくなってしまい、
申し訳ございません。

10月は通常通り
土曜日、日曜日も診療しております。
根管治療でお困りの方は
ご連絡ください。

坂上デンタルオフィス
日本歯内療法学会専門医
坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:根管治療, 講演会, 院長ブログ

9/10(日)は医局のOB会にてプレゼンさせていただきました。

世田谷区二子玉川にて
根管治療を専門に開業しております、
坂上デンタルオフィスの坂上斉です。

9/10(日)は東京医科歯科大学にて
東京医科歯科大学歯髄生物学分野のOBの勉強会が
開催されました。
私も医局の先輩から発表の機会をいただきましたので、
マイクロスコープを用いた処置時の動画管理、患者さんへの説明について
お話しさせていただきました。

治療とは直接関係ないお話ですが、
記録として残していく動画のクオリティーが上がることによって、
治療を見返したときに、処置時には気づかなかったことに気が付き、
結果として治療のクオリティーが上がると思うので、
私は、動画もなるべく見やすく、キレイに保存したいと
考えております。

患者さんへの説明の仕方も、
少しづつ変わってきております。
以前は、マイクロスコープの画像を
ハンディーカムで録画し、ハンディーカムで再生して、
処置後に説明しておりました。
現在は、ミラーレス一眼レフカメラで撮影した動画を、
パソコンに取り込んで、記録、再生して、
処置を説明しております。

多分、だれもお気づきでないと思いますが、
治療方法や周辺環境を少しづつチューンアップして、
わずかでも進歩できるように、日々取り組んでおります。

坂上デンタルオフィス
日本歯内療法学会専門医
坂上 斉

根管治療専門医による精密根管治療【坂上デンタルオフィス】

日付:  カテゴリ:根管治療, 講演会, 院長ブログ